先日知ったのですが、シャンプーのボトルについているギザギザ、あれ、ちゃんとした名前があるんですね。
画像引用:花王「ユニバーサルの取り組み」
このギザギザには「識別のリブ(または識別リブ)」という名前がついています。
シャンプーとリンスと区別するためにつけられているもので、シャンプーのほうにこのきざみがついています。
というわけで、今回はシャンプーの横についているギザギザについてです。
シャンプーのきざみは、花王が考案
画像引用:JIS S0021
今や日本のシャンプーのスタンダードになったこのきざみは、「花王」によって考案されました。
第1号は1991年10月に「Essential(エッセンシャル)」につけられたのがはじまりです。「Essential(エッセンシャル)」は、1976年の発売から現在までつづくシリーズですね。
シャンプーとリンスの区別がしやすくなるようにつけられたこのきざみ、今はメーカーを超えてほとんどのシャンプーにつけられていますね。
なぜ他社製のシャンプーにも、きざみがついているのか
さて、このギザギザ、花王が考案したものなのに、なぜ他社のものにもついているかという疑問がでてきます。これにはちょっとしたエピソードがあります。
このきざみについて花王は、一時は実用新案を取得をしましたが、その後、申請を取り下げて、権利を放棄しています。
その理由は
- どのシャンプーにもきざみが入っていないと、使う人が混乱するのでは
というもの。花王だけじゃなく、みんなつけたほうがいいんじゃない?ということですね。
それから業界の各社にはたらきかけて、現在のような状況になりました。今ではほとんどのシャンプーにきざみがついていますね。
リンスインシャンプーは、リンスかシャンプーか
さて、シャンプーとリンスの区別にきざみがあるのなら、「リンスインシャンプー」はどうなんだ?という疑問が出てきます(笑)。
リンス扱いなのか、シャンプー扱いなのか、はたまた別の扱いになるのか・・・。
これ、答えは「リンスインシャンプーにもきざみがつく」です。
考えるポイントは「使う順番」だそうです。日本石鹸洗剤工業会のサイトをみると、次のように書かれています。
ぎざぎざ状のきざみは、シャンプーとリンス(コンディショナー)のうち、“先に使用する(手に取る)”シャンプーの容器にだけつけられます。同じ考え方で、リンスインシャンプーにもぎざぎざ状のきざみがつけられています。 日本石鹸洗剤工業会「石けん洗剤知識」より引用
なるほど!使う時のことを考えてのしるしなんですね。
ボディソープに印が入ったものも
今は、ボディソープにも識別の印を入れたものが出てきています。
これは、ボディソープを利用する人が増えてきたためで、シャンプーやリンスと区別がつきやすいようにつけられています。
画像引用:社会福祉法人 日本盲人会連合
ボディソープは、一本線なんですね。
まだしるしのついたボディソープは限られていますが、今後、より増えていきそうですね。
まとめ
ゆずもちは、今までボトルの字を読んで区別をしていました(笑)。まさか、さわるだけで識別できるようになっているとは・・・。面白いものですね。